理にはかなっている。
釈然としないだけで。
「……」
結局、ジェイド将軍がヒトガミの使徒だったのだろうか。
殺した方が、いいのだろうか。
でも、もし、パックスを殺すのが目的なら、すでに手遅れだ。
事が終わったのなら、ヒトガミの使徒から外れている可能性もある。
よそう。
ここまで空回りを続けたんだ。
今回の俺は、何をしても的外れな事しかできないだろう。
ていうか、もう自分の判断に自信が持てない。
一度帰って、オルステッドに指示を仰いだ方がいい。
パックスが死んでしまった事も報告しなければならない。
とはいえ、ザノバを置いて帰るわけにもいかない。
「ザノバ、俺はシャリーアに戻ろうと思うけど、お前はどうするんだ?」
「…………師匠。帰る前に、ひとまずジンジャーを待ってはもらえませぬか? 恐らく、今頃こちらに向かっているでしょうから」
「あ、そうだな。わかった」