番外編 盾の勇者のホワイトデー【終】 そうこうしているうちに村に戻ってきた。 特に問題も無くホワイトデーが終わるかと思いながら俺は一緒に来た การแปล - 番外編 盾の勇者のホワイトデー【終】 そうこうしているうちに村に戻ってきた。 特に問題も無くホワイトデーが終わるかと思いながら俺は一緒に来た ไทย วิธีการพูด

番外編 盾の勇者のホワイトデー【終】 そうこうしているうちに村に戻って

番外編 盾の勇者のホワイトデー【終】
そうこうしているうちに村に戻ってきた。
特に問題も無くホワイトデーが終わるかと思いながら俺は一緒に来たラフタリアに顔を向ける。

「どうしました?」
「ガエリオンとチョコレートモンスターはどうなっているか確認して来てくれないか?」

そう言いながら俺はキョロキョロと周囲を警戒する。
うん、今のところ奴等の気配はない。

「ナオフミ様、怯え過ぎです」
「だが――」
「わかりましたから落ちついて」

今日だけは別の所で寝るか考えたけれど、がんばった連中に祝いをしてやらないといけない。
他の勇者が連れて来てくれる予定になっているから、今のうちに準備しなきゃな。

「しかし……褒美が俺の作った飯というのはどうなんだ?」
「それだけナオフミ様の料理がみんなに親しまれているんですよ」

耳触りは良いけど、世界を救っても家事担当と言うのもなんだか悲しい。
事前に準備していたお菓子の山盛りもかなり減っているし、補充すべきか。
料理の下準備をした後、返却されたホワイトチョコやホワイトデー関連のお菓子を持って来させて補充する。
残ったのはアクセサリー商のコネに売り払って終わりだ。

後はがんばった連中用にお菓子を作るだけか。
本格的に飯になる前に展示用の菓子でも作る。
ホワイトデーだから飴を熱で溶かして加工する。
リボンっぽくしてミュージカル会場を再現しておくか。

ま、雑に人形の再現はフィーロとキールだけだけどな。
で、周りにはプリンとかマシュマロを散りばめて、リボン型の飴でアーチを作成っと。

「ほんと、ナオフミ様の料理って魔法みたいですよね」
「別に不思議もクソも無いだろ。慣れりゃあ誰だってこれくらい出来る」
「そうですか? とてもそうは思えないのですが……」

後は……あの食いしん坊用フィロリアル二匹(フィーロと変種)に適当なお菓子でも作っておくか、フィーロは頑張ったしな。
それ以外は他の料理担当の奴隷に作ってもらおう。
なんてしているうちに村の連中と勇者共、ついでにフィロリアルが帰ってきた。

「兄ちゃん兄ちゃん! ミュージカルって楽しいな!」

キールが元気よく感想を言っている。
お前は会場にいる時からずっとそれを言っているぞ。
それ位楽しかったんだろうけどさ。

「次はいつやるんだ?」
「お前次第だな、まあ同じ演目をやらなきゃ見てない人には伝わらなくなるし……」

とはいえ本格的にキールを俳優路線にさせるのはもう少し、設備が整ってからにしたい。
そもそもオペラ会場みたいな施設をゼルトブルが設置してくれるかも関わってくるし。
時期限定だから売れたのもあるだろう。
当面はキールのグッズを行商に混ぜて様子を見よう。

「ほらお前等、今日はがんばったんだから飯をいっぱい食えよ」
「「「はーい!」」」
「わー……すごーいお菓子のリボンー」
「ナオフミったらこんなに手の込んだモノを作って……」

メルティにもラフタリアと同じことを言われた。
ふむ……どうやら菓子細工って普通は出来ないようだ。
勇者共も似たような事を言っていたし……俺がおかしいのか?

バレンタインにしろホワイトデーにしろ、お菓子は自作してナンボだったんだが。
すっかり忘れてたが武器屋の親父には日頃の感謝の意味を込めてバレンタインとホワイトデーに両方とも派手なチョコレートケーキを配達したんだった。
後日、何か親父に怒られた。
反応に困るモノを送ってくるなよって……。

そんなこんなで村の連中は飯を食い終わり、時間がゆっくりと流れ始める。
ああ、そうそう……元康は村に帰ってくるとフィロリアル共にお菓子を配っていた。
やっとお返しか。
フィーロのイベントが最優先で、フィロリアル共は後回しか。

考えてみればフィロリアル共は等しく子供らしいからな。
いつやるのも自由だし、子供相手に素早く渡す必要はないとか思っているのだろう。
フィロリアル共もおやつの延長戦でしかない奴ばかりで本気で嬉しそうにしていたのは極一部だ。
元康ってこういう所が足りないよな。

「キュア!」

ビク!

「ガエリオンの声がしたぞ! また俺を狙ってチョコレートモンスターと結託するんじゃないのか?」
「ナオフミ様、落ちついてください。厳重に管理してるじゃないですか」

念の為と谷子にガエリオンとチョコレートモンスターは引き離して監視するように命じている。
さすがにチョコレートモンスターも反省しているのか暴走はしないと言っているがどうなる事やら。

「キュアアアアアア!」
「断末魔じゃないのか!?」
「よく見てください」

ラフタリアが指差す方向を見ると変種のフィロリアルがガエリオンの尻尾の先をしゃぶってじゃれてる。
ガエリオンの方は嫌そうに抵抗していたが、相手に悪意が無くて牙を向けられないのか困った様子だ。
ま、なんだかんだで相当Lvを上げているからガエリオンが本気で相手をしない限り追い払えないとは思うがな。
というか普段眠そうにしてる癖に、妙にじゃれてるな。
体がでかいから子竜モードのガエリオンが良い様に遊ばれてる感じだ。

「あれ、何やってんだ?」
「んー?」

フィーロが俺の作ったお菓子を頬張りながら様子を見てる。

「えっとねーちっちゃいお姉ちゃんとフィーロの配下の子供がねー、ガエリオンに好きって言いながら舐め舐めしてるよ」
「……好き?」
「フィーロ、ラフ種を小さい私と呼ぶのをやめてください」
「うん。あの子ガエリオンの事が好きなんだよ?」
「なんで?」

フィロリアルってドラゴンの事、嫌いなんだろう?
いや、カテゴリーで言えば完全なフィロリアルではないんだよな。
あ、ガエリオンがギャウギャウと威嚇を始めた。
それに対してクえクえ言ってる。

「さっき告白したみたいだよ? えっとねーチョコレートが凄く美味しかったからだってー」

ガエリオンは俺への愛の為に並々ならぬ練習をした結果、チョコレート作りは村一番になってしまっている。
まあ、チョコレートから別のお菓子を作るとなると別の作業になる訳だから、俺の方が上らしいけど。

「だから好きなんだって、一生自分の為に作って欲しいって言ってるよ」
「フィロリアルの混血の癖に変わった性格をしてるよな」

実際、共食いを平然としようとしてたし、どちらかと言うと別種なのかもしれない。
食いしん坊なのはフィロリアル寄りで別の所はラフ種寄りとかか?
ラフタリアって時々凶暴だし……理由が無いと怒らないけどさ。
それは俺も同じか。
個体差だな、親は関係ない。
だけどフィロリアルの本能は薄めと見ていいだろ。

「なんで私を見るんですか?」
「さすがにラフ種の血が濃くてあの性格とは結び付けられないなって思ってさ」
「はぁ……」
「ナオフミの所為じゃないの?」

メルティがその様子を見ながら呟く。
フィーロ達の方のレースは大興奮で見ていたな。
谷子相手にフィロリアルの生態に関しちゃ言い争いをするのがメルティだ。

「何を言う。俺は食いしん坊じゃないぞ」
「ナオフミの料理漬けで育ったら美食家にもなるわよ。フィーロちゃんを見なさい」

ラフタリアがフィーロと俺、そして変種を見て何やら納得したように頷く。

「なるほど」
「なんでそこで納得?」
「本能よりも食い気に走る所は納得できるわね。どっちにしてもドラゴンに告白とか変わってるわねー……ま、ガエリオンはナオフミ一筋だけどね」
「やめろよ。トラウマが疼くだろ」
「はいはい。ナオフミも温かく、むしろ勧めたら良いんじゃない?」

そういえばそうだな。
ガエリオンをあの変種が足止めしてくれるのなら万々歳だ。
むしろ、既成事実でも何でも良いからガエリオンに迷いを持たせ、一途では無い奴とは絶対に相手をしないと後の祭り的に断る口実を作ればいい!

「がんばれ! あのホモドラゴンを落とせ!」
「ナオフミ様、心で思っていてください」
「キュ、キュアアアアアアア!」

あ、ガエリオンが困って俺に手を向けて助けを求めている。
フ……誰が助けるか愚か者!

『まあ、肉体の方には良い治療になるだろう……だが、フィロリアルと新種の魔物の混血とは、数奇なモノだな』

親ガエリオンも半ば諦め気味だ。

「クえー!」

尻尾の付け根までガエリオンの尻尾を変種は銜えてしゃぶってる。
何かのプレイ? ガエリオンが必死に我慢してるように見えるぞ。
さすがの谷子もガエリオンの変態趣味を知っているからか、注意してない。
荒療治で俺を狙うのをやめてくれれば良いって顔してる。

ん?
その様子を嫉妬の炎を立ち上らせて見ている珍しい奴を発見。
サラブレッドが建物の影からガエリオンと変種を見つめてる。ただ目つきがすげー怖い。
こっちは完全にフィロリアルだからガエリオンは遺伝子的に嫌悪してるはずだ。
だからー……え? アイツ、変種の事が好きなのか?

忘れてたけどサラブレッドがオスで変種はメスなんだ。
何かあるとライバル目線で見てたのは関心があってちょっかい出してたって奴?
面倒臭いのは育ての親と同じだな。
足早いからモテモテだろうに……なんで面倒そうなそいつに恋心を抱くんだよ。
しかも食われかけた癖に、まだ好きなのか。

そういえばフィロリアルって相手より優秀である所を見せるのが求愛行動なんだよな。
つまり足が速い事を誇りにしているコイツは変種よりも速さで勝る必要があったわけだ。

うん。子は親に似る。
と、分析するのは良いが、その理屈だと俺と奴は似ている事になってしまう。
俺は違うんだと言っておこう。
俺の場合は育て方の所為だと思う事にする。

「キュアアアアアアアア!」

ガエリオンの叫びが村に木霊した。
そんな……ホワイトデーが終わりに近づいた頃。

「ねえ」

谷子が俺を手招きして呼ぶ。

「兄ちゃん!」

ついでにキールもだ。

「どうした?」
「あのな。ウィンディアちゃんが面倒見てたチョコレートモンスターが」
「何か問題を起こしたら処分しろって言っただろ」
「違う……話があるんだって」

話? 俺には無いぞ。
そもそも話す事など何もない。
しかし放置しておくと何を仕出かすかわかったもんじゃない。
谷子がクレープの木の前で佇んでいるチョコレートモンスターを指差して答える。
勇者全員にいつでも戦闘に入ることが出来るように準備をさせて待機させる。

「なんだ?」

包囲網が形成されてから尋ねる。
するとチョコレートモンスターから淡い光が立ち上り始める。

「そろそろ……時間なんだって」
「なんの?」
「チョコレートモンスターは期間限定でしょ? その期限が近付いてるって言ってる」
「で?」

俺は盾を前に出し、何かあったら逃げる準備を万端にして警戒する。
谷子は、オーバーだなと思っているのが一目で分かる態度で続ける。

「もうすぐ、消えるからさようならって」

白いチョコレートモンスターが俺と村の連中、そしてガエリオンに手を振っている。
そうか、早く消えろ。
これでチョコレートに怯える日々とはおさらばだ。

「今年はとても有意義で幸せなバレンタインとホワイトデーを過ごすことが出来た。さすがに暴れすぎたけど……チョコレートモンスターに生まれてこれほど、活発な時間を過ごした事は無いって感謝してるよ」

良い話に持っていこうとしているが俺は忘れないからな。
ガエリオンのチョコレートを食った所為で暴走し、ガエリオンの願望を叶えようとした事を!
お前の所為で俺はトラウマを植えつけられたんだぞ!
一歩間違えてたら孕まされていた!

チョコレートモンスターはふわりと浮かんで淡い光を放ちながら半透明になって消えていく。
そのままクレープの木の方へ俺達を見つめながら手を振り、飛んで消えて行った。

「また来年も来るって」
「二度と来るな」
「ナオフミ様……気持ちはわかりますが、光景は綺麗なんで……」

チョコレートモンスターが放った光が雪のように辺りに降り注いで消えていく。
幻想的な光景に、俺以外の勇者共が見入っているようだが、俺は素直に喜べない。
淡い光が、幸せ
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Bangai ไก่โล่ฮีโร่สีขาว [จบ] ในขณะเดียวกัน กลับมาหมู่บ้าน คิด โดยไม่มีปัญหา โดยเฉพาะอย่างยิ่งวันสีขาวอยู่ และฉันมากันหน้าเปิดจริงเบด"อะไรมีคุณทำ 」"มา และตรวจสอบให้แน่ใจว่า Geryon และมอนสเตอร์ช็อคโกแล? อะไร 」 ในขณะที่พูดดังนั้นจึงควรระมัดระวังสถานที่สโมสรและ ฮ่ะ จนไม่มีร่องรอยของคน"เกินไปกลัวนาย Naofumi กล่าวว่า"แต่ —"ชำระจาก OK สำหรับวันนี้ ผมจะ มีงานฉลอง ในความคิด หรือที่อื่นนอน แต่ฉันไม่ได้มาก มีการเตรียมตัวตอนนี้ จะนำฮีโร่อื่น ๆ จากการ"แต่... ข้าวทำให้รางวัลของฉันคืออะไร 」มันก็เพียงอาหาร Naofumi เช่นคุ้นเคยทุกคน นอกจากนี้ยัง รับผิดชอบงานบ้าน และ บันทึก หูดีโลก แต่ยังรู้สึกเศร้า ขนมเตรียมไว้ที่ผ่านมา heaping มากเกินไปจะลดลง การเพิ่มเติม มีหวานช็อคโกแลตสีขาวถูกส่งคืนหลังอาหารการทำอาหาร และที่เกี่ยวข้องกับไวท์พูด การเพิ่มเติม ขายในอุปกรณ์ติดต่อทางธุรกิจยังคง สิ้นสุด ทำขนมสำหรับคนทำงานเพียงหลังเดียว ก่อนที่จะเป็น ข้าวแท้ทำขนมสำหรับนิทรรศการ จากลูกกวาดสีขาววันหลอมความร้อนและกระบวนการ คุณมีลักษณะเหมือนมีริบบิ้น คุณจำลองสถานดนตรี ของ Zo Filo และ Kiel เฉพาะผลิตตุ๊กตา แต่เป็นการ พุดดิ้งหรือมาร์ชแมลโลว์โรยทั่ว สร้างอาร์เชส มีริบบิ้นขนม boobs และ"จริง ๆ Naofumi เช่นทำอาหารเป็นเหมือนเวทมนตร์? '' ไม่อีกสงสัยเวียดโซดี 慣rerya ทุกคนสามารถทำสิ่งนี้""นั่นคืออะไร ดังนั้นผมไม่คิดว่า จะ.. " หลังจาก... แล้วพยายาม Filo หรือสร้างเค้กเหมาะสำหรับ floreal gluttonous สอง (Filo และย่อย) มิฉะนั้นจะ ทำให้ทาสของอาหารอื่น ๆ มันออกไปในหมู่บ้านและกล้า ด้วย floreal มาช่วย"พี่น้อง สนุกดนตรี 」 Kiel กล่าวว่า ความคิดเห็นดีดี จากเวลาคุณอยู่ในสถานที่ได้รับว่า มัน ข้อความ:มันมาก แต่ไม่ทราบ"เมื่อคุณทำต่อไปหรือไม่ 」"สามารถขึ้น คุณสามารถส่งให้กับผู้ที่ไม่ได้ดีอย่างละครเดียวกัน และ... ' พรั่งเต็มเปี่ยม Kiel นักแสดงเส้นได้เล็กน้อย แต่คุณต้องการ ข้อง จะก็ zeltbro อำนวยที่ฮอลล์โอเปร่า จะขายจากเวลาที่จำกัด ครั้งที่ peddled ส์เนสทอร์ keel ของเล่น"ฉันพยายามอย่างหนักวันนี้ คุณรู้ว่าคุณ 食eyo กับข้าว""เห็น" ไม่มี 」」」ดูฉัน-... ทำขนมไม่มีโปรดตอบสนอง 'ดู Naofumi มีการทำอย่างประณีต... " Melty กล่าวว่า เบดอ่านเหมือนกัน Heh ... เห็นได้ชัดว่าสร้างขึ้น confections ฉันดูเหมือนไม่ปกติ บอกพระเอก ด้วยคล้ายกัน และมี... ฉันตลก เตาวาเลนไทน์และวันขาวขนมของคุณ numb มันเป็น ทั้งแฟนซีเค้กจัดส่งในวันวาเลนไทน์และวันขาว แต่ฉันได้ลืมทั้งหมดถูกเพิ่มค่าหมายถึงพ่อของ Zorn บางสิ่งบางอย่างในภายหลัง ถูกบ ๆ ตามพ่อ ปฏิกิริยาที่อายจะส่งโดย... ในสุดกินหมู่บ้าน เริ่มไหลช้าลง ด้วยเวลา อ๋อ ใช่ Floreal เป็นต้นฉบับกลับมาที่หมู่บ้าน และมีขนมทั้งหมดมอบ สุดท้ายกลับ เหตุการณ์ Filo เป็นพาราเม้าท์ และ floreal ในภายหลัง ถ้าคุณคิดว่า เกี่ยวกับการ floreal กับเด็กจาก เท่ากับเป็นการ มีลูกผ่านอย่างรวดเร็ว และมีอิสระที่จะทำในเวลาใด ๆ และไม่ว่าฉันจะมี มันเป็นส่วนหนึ่ง floreal มีเฉพาะเวลาสำหรับเคี้ยวเขาเท่านั้นอย่างจริงจัง และ joyfully ไม่ขาดของสถาบันประเภทนี้เดิม' รักษา 」 วิคตอเรีย' เสียงของ Geryon กำลัง ยัง ฉันไม่มอนสเตอร์ช็อคโกแลตและรัฐบาลมุ่งฉัน 」"นาย Naofumi กรุณาลงหลักปักฐาน ถูกควบคุมอย่างเคร่งครัดและไม่? " Geryon สั่งล่วงหน้าและเด็กมอนสเตอร์เลย์ช็อคโกแลต และเพียงแค่ในกรณีจอภาพ พบอะไรจะบอกว่า ไม่ได้การรันอเวย์ หรือเสียใจยังได้มอนสเตอร์ช็อคโกแล' รักษา AAAAA 」"ตาย throes 」ดูดี เขาจะเล่นกับ และดูทิศทางชี้ Geryon เบดดูดจริงหางปลายทางตัวแปร floreal เหมือนอายเมื่อ Geryon ซึ่งมี resisted น่าขยะแขยงมาก แต่ไม่ มี บุคคลที่เป็นอันตราย สำหรับเขี้ยวไม่ ดี ผมคิดว่า 追i払enai นอกจากจากจะเพิ่ม Lv เท่ากับ Geryon ฝ่ายตรงข้ามไม่ Quirks ใดกำลังง่วงนอนปกติ แพงกว่าเขาจะเล่นกับ ฉันรู้สึกว่า ฉันเล่น Geryon โหมดมังกรลูกไม่ดีเช่นขนาดใหญ่ร่างกาย' โอ้ อะไร ผม 」"ฉันー 」 ผมกำลังดูให้ Filo ทำขนมของฉัน"เอ๊ะ ขอบคุณ -เด็กใต้น้องทีนี่เล็ก ๆ และ Filo-, ในขณะที่พูดว่า รัก Geryon ของเลียเลีย! '「…… เช่น 」"อย่าเรียกฉันเล็ก Filo ชนิดหยาบ' ใช่ ชอบสิ่งที่เด็ก Geryon 」ดูทำไม 」 สิ่ง Floreal มังกรและเกลียดจะอะไร ใช่ ใส่ในประเภทไม่ floreal ทั้งหมดที่ฉันมี โอ้ Geryon gaugau และข่มขู่เริ่ม มันบอกว่า kuekue"มันเป็นเหมือนแค่สารภาพว่า ขอบคุณ ER echocolato ไม่แพงจริง ๆ ด้วย " Geryon ถูกฝึกเป็นพิเศษสำหรับความรักของฉันผล ช็อคโกแลตทำได้กลายเป็น หมู่บ้าน ฉันปีนไม่ดี ทำเค้กอื่นจากช็อคโกแลต และจะทำงานที่อื่นเรา ฉันไม่"ดังนั้น คน Oh ! ในชีวิตเช่น"' พฤติกรรมผิดปกติของ floreal กับคุณเป็น ' และในความเป็นจริง พยายามที่จะเปลี่ยน และ cannibalism และพูดอย่างใดอย่างหนึ่ง และอาจหลากหลาย Gluttonous กับ floreal คือ ชนิดหยาบอื่นคนเก่า หรือไม่ เบดของสวทชบาง Savage ของ... ฉันไม่โกรธ และมีเหตุผล มันเกินกว่าฉัน บุคคลความแตกต่าง ผู้ปกครองไม่เกี่ยวข้องกัน แต่ floreal สัญชาตญาณจะบาง และเมือง"แสดงในสิ่งที่ฉันทำหรือไม่ 」"คายชนิดหนาเลือดแน่นอน และไม่เกี่ยวข้องกับความคิดที่อักขระ '"การ NAA...""ไม่ Naofumi 」 ฉันเมอร์เมอร์เลื่อย Melty ที่ การแข่งขันคน Filo ได้เห็น ด้วยความตื่นเต้นมาก เกี่ยวกับนิเวศวิทยาของเด็ก floreal วัลเล่ย์ซึ่งเป็น Melty ต่อปากต่อคำมากกว่าของเล่นดูสิ่งที่เขาพูด ฉันไม่ gluttonous"ดูฉันจะเปรอในอาหารดองมึน Naofumi ดู Filo-จัน" เบด Filo จริง และประหลาดที่ฉันและ nods ได้มั่นใจอะไร'AHA'"ทำไมจึง มั่นใจได้อย่างไร 」"ฉันสามารถมั่นใจสัญชาตญาณมากกว่าทำงานที่ศูนย์ความอยากอาหาร ฉันสารภาพว่าจะเปลี่ยนแปลงหรือ การมังกร-... ดี แม้ว่าเรย์ Geryon Naofumi ""หยุด Aching บาดเจ็บ""Hola มันไม่ได้อบอุ่น Naofumi ค่อนข้างดีเชิญ 」 และการพูดของลักษณะ Geryon ของบ.ที่ติดตัวแปรเหล่านั้น ลังเลต้องค่อนข้าง fait accompli แม้อะไรดีจาก Geryon, wholehearted ไม่ที่เทศกาลหลังและเขาอย่างพันธมิตรที่ มีการแก้ตัวปฏิเสธที่จะทำ"กัมบาเระ ปล่อยที่ homodragon 」"นาย Naofumi ที่มีหัวใจ 'ดู qubelay, curare AAAA 」 โอ้ Geryon ขึ้นในปัญหาและการแสวงหาความช่วยเหลือต่อมือ พีวีซี... ที่ช่วยคุณคนโง่"ไปดีเพื่อกายภาพบำบัด อย่างไรก็ตาม เป็นกับปีศาจ floreal และสายพันธุ์ใหม่ และสิ่งอยากรู้อยากเห็น " หลักของ Geryon กลางให้ค่าในความรู้สึกดู Kue- 」 銜ete เป็น Gael แปรในหางฐานของหาง ฉันดูด เล่นอะไร ดูหมดถือ Geryon จากหุบเขาลูก เขารู้งานอดิเรก Geryon Kinky ไม่สนใจ ดีจะหยุดการกำหนดเป้าหมายของฉันบนวัดตรง ๆ ที่หน้าคุณ ฉัน พบคนยากมองให้ 立chi上ra กับพระ Thoroughbred จากเงาของอาคารที่จ้อง Geryon และตัวแปร เพียงแค่ดูน่ากลัวน่ากลัว นี่การ floreal ทั้งหมดตั้งแต่ของ Geryon disgusted แปลงพันธุกรรมควรจะ ดังนั้น จึงเป็นสี เอ๊ะ ประหลาดสิ่งผู้ชายชอบ ฉันลืม Thoroughbred ตัวแปรของเพศชายเป็นหญิง มีสนใจ และสิ่งที่คู่แข่งตาของ หลังจากเจ้าชู้กับเขา ความน่าเบื่อเป็นเหมือนกับพ่อแม่บ้าง จะได้รับความนิยมจากช่วงต้น ผมทำไมบันเทิงยุ่งดังนั้นนั่นคือความรัก นิสัยรับประทาน โดย ยังเช่น พูด floreal คือ superior กว่าฝ่ายตรงข้าม การแสดงของ courtship มี ต้นทุนมีความภูมิใจสิ่งเร็วที่สุดดีกว่ากว่า freaks เร็วเกินจำเป็น ได้ที่รัก เด็กมีลักษณะหลัก การวิเคราะห์ที่ดี เป็นคนเหตุผล และฉันเป็นเหมือนกัน สมมติว่า ฉันไม่ฉัน ผมคิดว่า ถ้า upbringing ของฉันเนื่องจากเราตัดสินใจ' แก้ได้ AAAAA 」 Geryon ร้องไห้ไม่ได้พูดย้ำในหมู่บ้าน สิ่งใด... มันเป็นสีขาวในตอนท้าย'เฮ' เรียกลูกวัลเลย์ beckoning ฉันดูน้อง 」 ในขณะคุณที่มันแม้ keel"เป็นอะไร 」"ก็ ดูแลเด็กวินดี้ถูกมอนสเตอร์ช็อคโกแลต 'ตัดจำหน่ายกล่าวว่า ถ้ามีปัญหาหรือไม่ "ดูแตกต่างกัน... เขาได้มีเรื่อง" พูดคุยเกี่ยวกับ ผมไม่ไปครับ ไม่พูดเลย แต่ 仕出kasu จะปล่อยและอะไรไม่ ตอบ ชี้ลูกวัลเลย์มอนสเตอร์ช็อกโกแลตที่ยืนอยู่หน้าต้นไม้เครป เราเตรียมฮีโร่ทั้งหมดในการต่อสู้ตลอดเวลาที่คุณสามารถทำการรอเห็นอะไร 」 ถามจากเกิด แล้ว เริ่มเพิ่มขึ้นแสงจากมอนสเตอร์ช็อคโกแลต"ได้เวลา ถึงเวลาหรือไม่""ของอะไร 」"ช็อกโกแลตมอนสเตอร์ในเวลาจำกัด ขวา ฉันบอกที่จะหมดอายุ""ใน 」 ระวังตัว และหลบหนีพร้อมโล่ของฉันก่อน มีบางสิ่งบางอย่างจะทำทุกอย่าง ลูกวัลเลย์ยังคงอย่างคุณสามารถดูได้อย่างรวดเร็วซึ่งคิดว่า มันมากกว่า"ลาอีกเร็ว ๆ นี้หายไปจาก" ไวท์ช็อคโกแลมอนสเตอร์โบกในหมู่บ้านของฉันคน และ Geryon ดังนั้น ทำเร็วที่ มันเป็นรักระหว่างรบ และกลัว ด้วยช็อกโกแลตนี้ทุกวัน"ฉันอาจอยากใช้ตอนนี้ มีความหมาย และมีความสุขวันวาเลนไทน์และวันขาว อาละวาดถูกเกินไป... ฉันขอบคุณที่ไม่เคยใช้เวลามีชีวิตชีวามากเกิดมอนสเตอร์ช็อคโกแลต" จะมีเรื่องดี และจำฉันไม่ และเนื่องจากฉันกินช็อคโกแล galeri ในการรันอเวย์ Geryon ของความปรารถนาที่จะมา คุณ ฉันกำลังปลูกบาดเจ็บ ฉันได้ดาวตามปกติขั้นตอนรู้สึกไม่ได้ มอนสเตอร์ช็อกโกแลตน้ำเบา ๆ และเปล่งเป็นลมแสงโปร่งแสง เลือนหายไป Waved เป็นต้นไม้เครปเราขณะบิน หายไปยัง มาปีหน้าเกินไป "' มาอีก"นาย Naofumi ผมเห็นสวย แต่เรารู้ว่า..." สีช็อคโกแลมอนสเตอร์ตีเช่นหิมะตกรอบ หายไป มีสายตาดี ดูเหมือนว่าแหล่งฮีโร่ที่ไม่ใช่ของฉัน-ฉันที่ทรง แสงสุข
การแปล กรุณารอสักครู่..
ผลลัพธ์ (ไทย) 2:[สำเนา]
คัดลอก!
番外編 盾の勇者のホワイトデー【終】
そうこうしているうちに村に戻ってきた。
特に問題も無くホワイトデーが終わるかと思いながら俺は一緒に来たラフタリアに顔を向ける。

「どうしました?」
「ガエリオンとチョコレートモンスターはどうなっているか確認して来てくれないか?」

そう言いながら俺はキョロキョロと周囲を警戒する。
うん、今のところ奴等の気配はない。

「ナオフミ様、怯え過ぎです」
「だが――」
「わかりましたから落ちついて」

今日だけは別の所で寝るか考えたけれど、がんばった連中に祝いをしてやらないといけない。
他の勇者が連れて来てくれる予定になっているから、今のうちに準備しなきゃな。

「しかし……褒美が俺の作った飯というのはどうなんだ?」
「それだけナオフミ様の料理がみんなに親しまれているんですよ」

耳触りは良いけど、世界を救っても家事担当と言うのもなんだか悲しい。
事前に準備していたお菓子の山盛りもかなり減っているし、補充すべきか。
料理の下準備をした後、返却されたホワイトチョコやホワイトデー関連のお菓子を持って来させて補充する。
残ったのはアクセサリー商のコネに売り払って終わりだ。

後はがんばった連中用にお菓子を作るだけか。
本格的に飯になる前に展示用の菓子でも作る。
ホワイトデーだから飴を熱で溶かして加工する。
リボンっぽくしてミュージカル会場を再現しておくか。

ま、雑に人形の再現はフィーロとキールだけだけどな。
で、周りにはプリンとかマシュマロを散りばめて、リボン型の飴でアーチを作成っと。

「ほんと、ナオフミ様の料理って魔法みたいですよね」
「別に不思議もクソも無いだろ。慣れりゃあ誰だってこれくらい出来る」
「そうですか? とてもそうは思えないのですが……」

後は……あの食いしん坊用フィロリアル二匹(フィーロと変種)に適当なお菓子でも作っておくか、フィーロは頑張ったしな。
それ以外は他の料理担当の奴隷に作ってもらおう。
なんてしているうちに村の連中と勇者共、ついでにフィロリアルが帰ってきた。

「兄ちゃん兄ちゃん! ミュージカルって楽しいな!」

キールが元気よく感想を言っている。
お前は会場にいる時からずっとそれを言っているぞ。
それ位楽しかったんだろうけどさ。

「次はいつやるんだ?」
「お前次第だな、まあ同じ演目をやらなきゃ見てない人には伝わらなくなるし……」

とはいえ本格的にキールを俳優路線にさせるのはもう少し、設備が整ってからにしたい。
そもそもオペラ会場みたいな施設をゼルトブルが設置してくれるかも関わってくるし。
時期限定だから売れたのもあるだろう。
当面はキールのグッズを行商に混ぜて様子を見よう。

「ほらお前等、今日はがんばったんだから飯をいっぱい食えよ」
「「「はーい!」」」
「わー……すごーいお菓子のリボンー」
「ナオフミったらこんなに手の込んだモノを作って……」

メルティにもラフタリアと同じことを言われた。
ふむ……どうやら菓子細工って普通は出来ないようだ。
勇者共も似たような事を言っていたし……俺がおかしいのか?

バレンタインにしろホワイトデーにしろ、お菓子は自作してナンボだったんだが。
すっかり忘れてたが武器屋の親父には日頃の感謝の意味を込めてバレンタインとホワイトデーに両方とも派手なチョコレートケーキを配達したんだった。
後日、何か親父に怒られた。
反応に困るモノを送ってくるなよって……。

そんなこんなで村の連中は飯を食い終わり、時間がゆっくりと流れ始める。
ああ、そうそう……元康は村に帰ってくるとフィロリアル共にお菓子を配っていた。
やっとお返しか。
フィーロのイベントが最優先で、フィロリアル共は後回しか。

考えてみればフィロリアル共は等しく子供らしいからな。
いつやるのも自由だし、子供相手に素早く渡す必要はないとか思っているのだろう。
フィロリアル共もおやつの延長戦でしかない奴ばかりで本気で嬉しそうにしていたのは極一部だ。
元康ってこういう所が足りないよな。

「キュア!」

ビク!

「ガエリオンの声がしたぞ! また俺を狙ってチョコレートモンスターと結託するんじゃないのか?」
「ナオフミ様、落ちついてください。厳重に管理してるじゃないですか」

念の為と谷子にガエリオンとチョコレートモンスターは引き離して監視するように命じている。
さすがにチョコレートモンスターも反省しているのか暴走はしないと言っているがどうなる事やら。

「キュアアアアアア!」
「断末魔じゃないのか!?」
「よく見てください」

ラフタリアが指差す方向を見ると変種のフィロリアルがガエリオンの尻尾の先をしゃぶってじゃれてる。
ガエリオンの方は嫌そうに抵抗していたが、相手に悪意が無くて牙を向けられないのか困った様子だ。
ま、なんだかんだで相当Lvを上げているからガエリオンが本気で相手をしない限り追い払えないとは思うがな。
というか普段眠そうにしてる癖に、妙にじゃれてるな。
体がでかいから子竜モードのガエリオンが良い様に遊ばれてる感じだ。

「あれ、何やってんだ?」
「んー?」

フィーロが俺の作ったお菓子を頬張りながら様子を見てる。

「えっとねーちっちゃいお姉ちゃんとフィーロの配下の子供がねー、ガエリオンに好きって言いながら舐め舐めしてるよ」
「……好き?」
「フィーロ、ラフ種を小さい私と呼ぶのをやめてください」
「うん。あの子ガエリオンの事が好きなんだよ?」
「なんで?」

フィロリアルってドラゴンの事、嫌いなんだろう?
いや、カテゴリーで言えば完全なフィロリアルではないんだよな。
あ、ガエリオンがギャウギャウと威嚇を始めた。
それに対してクえクえ言ってる。

「さっき告白したみたいだよ? えっとねーチョコレートが凄く美味しかったからだってー」

ガエリオンは俺への愛の為に並々ならぬ練習をした結果、チョコレート作りは村一番になってしまっている。
まあ、チョコレートから別のお菓子を作るとなると別の作業になる訳だから、俺の方が上らしいけど。

「だから好きなんだって、一生自分の為に作って欲しいって言ってるよ」
「フィロリアルの混血の癖に変わった性格をしてるよな」

実際、共食いを平然としようとしてたし、どちらかと言うと別種なのかもしれない。
食いしん坊なのはフィロリアル寄りで別の所はラフ種寄りとかか?
ラフタリアって時々凶暴だし……理由が無いと怒らないけどさ。
それは俺も同じか。
個体差だな、親は関係ない。
だけどフィロリアルの本能は薄めと見ていいだろ。

「なんで私を見るんですか?」
「さすがにラフ種の血が濃くてあの性格とは結び付けられないなって思ってさ」
「はぁ……」
「ナオフミの所為じゃないの?」

メルティがその様子を見ながら呟く。
フィーロ達の方のレースは大興奮で見ていたな。
谷子相手にフィロリアルの生態に関しちゃ言い争いをするのがメルティだ。

「何を言う。俺は食いしん坊じゃないぞ」
「ナオフミの料理漬けで育ったら美食家にもなるわよ。フィーロちゃんを見なさい」

ラフタリアがフィーロと俺、そして変種を見て何やら納得したように頷く。

「なるほど」
「なんでそこで納得?」
「本能よりも食い気に走る所は納得できるわね。どっちにしてもドラゴンに告白とか変わってるわねー……ま、ガエリオンはナオフミ一筋だけどね」
「やめろよ。トラウマが疼くだろ」
「はいはい。ナオフミも温かく、むしろ勧めたら良いんじゃない?」

そういえばそうだな。
ガエリオンをあの変種が足止めしてくれるのなら万々歳だ。
むしろ、既成事実でも何でも良いからガエリオンに迷いを持たせ、一途では無い奴とは絶対に相手をしないと後の祭り的に断る口実を作ればいい!

「がんばれ! あのホモドラゴンを落とせ!」
「ナオフミ様、心で思っていてください」
「キュ、キュアアアアアアア!」

あ、ガエリオンが困って俺に手を向けて助けを求めている。
フ……誰が助けるか愚か者!

『まあ、肉体の方には良い治療になるだろう……だが、フィロリアルと新種の魔物の混血とは、数奇なモノだな』

親ガエリオンも半ば諦め気味だ。

「クえー!」

尻尾の付け根までガエリオンの尻尾を変種は銜えてしゃぶってる。
何かのプレイ? ガエリオンが必死に我慢してるように見えるぞ。
さすがの谷子もガエリオンの変態趣味を知っているからか、注意してない。
荒療治で俺を狙うのをやめてくれれば良いって顔してる。

ん?
その様子を嫉妬の炎を立ち上らせて見ている珍しい奴を発見。
サラブレッドが建物の影からガエリオンと変種を見つめてる。ただ目つきがすげー怖い。
こっちは完全にフィロリアルだからガエリオンは遺伝子的に嫌悪してるはずだ。
だからー……え? アイツ、変種の事が好きなのか?

忘れてたけどサラブレッドがオスで変種はメスなんだ。
何かあるとライバル目線で見てたのは関心があってちょっかい出してたって奴?
面倒臭いのは育ての親と同じだな。
足早いからモテモテだろうに……なんで面倒そうなそいつに恋心を抱くんだよ。
しかも食われかけた癖に、まだ好きなのか。

そういえばフィロリアルって相手より優秀である所を見せるのが求愛行動なんだよな。
つまり足が速い事を誇りにしているコイツは変種よりも速さで勝る必要があったわけだ。

うん。子は親に似る。
と、分析するのは良いが、その理屈だと俺と奴は似ている事になってしまう。
俺は違うんだと言っておこう。
俺の場合は育て方の所為だと思う事にする。

「キュアアアアアアアア!」

ガエリオンの叫びが村に木霊した。
そんな……ホワイトデーが終わりに近づいた頃。

「ねえ」

谷子が俺を手招きして呼ぶ。

「兄ちゃん!」

ついでにキールもだ。

「どうした?」
「あのな。ウィンディアちゃんが面倒見てたチョコレートモンスターが」
「何か問題を起こしたら処分しろって言っただろ」
「違う……話があるんだって」

話? 俺には無いぞ。
そもそも話す事など何もない。
しかし放置しておくと何を仕出かすかわかったもんじゃない。
谷子がクレープの木の前で佇んでいるチョコレートモンスターを指差して答える。
勇者全員にいつでも戦闘に入ることが出来るように準備をさせて待機させる。

「なんだ?」

包囲網が形成されてから尋ねる。
するとチョコレートモンスターから淡い光が立ち上り始める。

「そろそろ……時間なんだって」
「なんの?」
「チョコレートモンスターは期間限定でしょ? その期限が近付いてるって言ってる」
「で?」

俺は盾を前に出し、何かあったら逃げる準備を万端にして警戒する。
谷子は、オーバーだなと思っているのが一目で分かる態度で続ける。

「もうすぐ、消えるからさようならって」

白いチョコレートモンスターが俺と村の連中、そしてガエリオンに手を振っている。
そうか、早く消えろ。
これでチョコレートに怯える日々とはおさらばだ。

「今年はとても有意義で幸せなバレンタインとホワイトデーを過ごすことが出来た。さすがに暴れすぎたけど……チョコレートモンスターに生まれてこれほど、活発な時間を過ごした事は無いって感謝してるよ」

良い話に持っていこうとしているが俺は忘れないからな。
ガエリオンのチョコレートを食った所為で暴走し、ガエリオンの願望を叶えようとした事を!
お前の所為で俺はトラウマを植えつけられたんだぞ!
一歩間違えてたら孕まされていた!

チョコレートモンスターはふわりと浮かんで淡い光を放ちながら半透明になって消えていく。
そのままクレープの木の方へ俺達を見つめながら手を振り、飛んで消えて行った。

「また来年も来るって」
「二度と来るな」
「ナオフミ様……気持ちはわかりますが、光景は綺麗なんで……」

チョコレートモンスターが放った光が雪のように辺りに降り注いで消えていく。
幻想的な光景に、俺以外の勇者共が見入っているようだが、俺は素直に喜べない。
淡い光が、幸せ
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