空高くロケットを打ち上げて雨乞い・豊作を祈る奇祭。もともと東北部一帯、ラオスにもあった祭りといわれ、村興しのためにヤソートンが大々的に祭りを宣伝、一躍有名になった。パレードなどの行事が町中で行われ、最終日に町外れの広場でロケットが打ち上げられるというのが通常の日程。
村単位でチームを結成してロケットを製作、県内や近隣県の村々、遠くは日本からも自慢のロケットを作りにチームがヤソートンに集まる。大きいロケットは5-6メートルにも達し、10メートル以上ある竹のやぐらに縛り付けられ、司会者の秒読みに従って、順番に打ち上げられる。周囲が何も見えなくなるほどの煙を吐きながら、戦闘機のような音を立てて飛び立つ。花火が大きくなったような程度のものを想像していると、その規模に驚く。
よく飛んだロケットには賞が与えられるが、失敗作を作ったチームには罰ゲームとして泥プロレスが待っている。ロケット打ち上げよりこの泥プロレスを楽しみに来たのではないかと思うほど、男たちは無邪気に盛り上がっている。失敗作は意外と多く、飛ばずに観客席に落ちるロケットもあり、死傷者が出ることもしばしば。巻き込まれないよう注意が必要。