第壱章・漆『光』 石盤とは何か。それは、ドレスデン石盤が発見されてから

第壱章・漆『光』

石盤とは何か。それは、ドレスデン石盤が発見されてから、現在に至るまでに、解明される事のなかった最大の謎である。けれど、それは表向きの話であり、実際には、第一・第二王権者のみが知る機密事項であった。

機密事項、と言えば聞こえは良いが、そこに王としての責任などは一切存在していない。

あの日、ドレスデンが襲撃された日に、最初の人間の王が誕生した。それが、ハジマリの王、白銀の王だ。

石盤の研究員のひとりであったアドルフ・Ｋ・ヴァイスマンは、唯一の友と呼べた日本の軍人にだけ真実を話した。その軍人が、後に黄金の王となる國常路大覚である。

研究に携わってから、どれくらいの頃だったかは判らない。けれど、いつからか、石盤の声が聞こえてくるようになった。

愛しい子、と声は言った。その身を委ねよ、と声が言った。

ヴァイスマンは、声に耳を傾けながら、その声に身を任せようとは一度として思わなかった。

大いなる力など、欲しいとは思わなかった。

皆が幸せになれるように。それだけが願いだったのだ。

そんな彼が、なぜ最初の王となったのか。それは、彼の姉の死が、石盤に付け入る隙を与える要因となったからだ。

力を手にすれば、姉を助けられるかもしれない。

何の保証もないのに、石盤へと縋ってしまった。

石盤が彼に与えたのは、全てが彼を擁護するものだった。

あの日、ドレスデンが襲撃された日に、最初の人間の王が誕生した。

第一王権者、ハジマリの王と呼ばれる白銀の王。その象徴は、不変。

あの日、最初の人間の王となった彼は、ハジマリの王であると同時に、永遠の王となった。

死ぬ事は赦されない。石盤に愛された不死の王。それが、白銀の王の不変たる所以である。

万能に思える白銀の力は、けれど、他者へ与えられる影響は微々たるものだ。

石盤が愛しているのは、白銀の王ただひとりあり、石盤は彼を除く全人類に絶望している。

ヴァイスマンが、大覚に語ったのは、それだけではなかった。

石盤とは何か。それは、研究員達が求める最終課題である。その答えを、ヴァイスマンは持っていた。

石盤を受け入れ、ハジマリの王、白銀の王となった彼は、石盤から叡智を与えられた。そして、石盤が何であるかを知った。

石盤とは、神が遺した最後の慈悲である。

初め、石盤に意思などなかった。大いなる力を秘めた、神の遺物でしかなかった。

神が遺した最後の慈悲とは、所謂、神の力の一部である。

何年、何百年という時を経て、神の力の一部は意思を持った。

日本で言う所の付喪神に似ている。それが、大覚が抱いた感想だった。

石盤に意思が生まれ、ドレスデン石盤と名付けられるまでの時間は、石盤に『絶望』を与えるのに十分なものであった。

ドレスデン石盤と名付けられ、多くの研究者が私利私欲の為に解明に臨んだ。

そんな、真っ暗な闇の中で、石盤はひとつの光を見付けた。

それが、皆が幸せになる未来を見据える、ヴァイスマンだった。

石盤は光を愛し、光を求めた。その為に、光が求めれば応えてやった。

そして遂に、好機が訪れた。

石盤は光を愛し、光を求めた。弱りに弱った光は、その意思を受け入れた。

石盤は光を手に入れた。離れていく事を赦さなかった。

光が地上を離れても、意思は光と共にあった。

ある日、光は自ら消滅を求めた。その意思はあまりにも強く、石盤を拒んだ。それでも石盤は、光が離れる事を赦さなかった。

石盤は光を、そして光が包む緋色を再構築させ、光が消滅する原因となった力を消滅させた。

石盤に宿る七色の力は六色となり、第七王権者が誕生する事は、永遠になくなった。

石盤とは、神が遺した最後の慈悲であり、神の力の一部である。

石盤とは、意思を持ち、白銀の王ただひとりを愛する神の遺物である。

石盤とは、白銀を愛し、白銀の為にありながら、白銀を永遠に縛るモノである。



半世紀以上もの間、明かされる事のなかった真実。

黄金の王が語った石盤の真相に、青の王は茫然自失した。

隣で胡座をかき、今にも欠伸を零しそうな赤の王が羨ましいくらいだ。

恐らくそれは、墓まで持って行くつもりでいたに違いない。

それを、わざわざ呼び出して、人払いをしてまで語って聞かせたのは、あの白銀の女王が言ったからだろう。

その彼女の姿が見当たらないのは、黄金の王がまたも過保護を発揮したかららしい。

彼女は今、別室に居て、周防に付いて来たアンナもそこにいる。

「わざわざ言葉にせんでも判っておろうが」

「ええ、承知しております」

他言無用。黄金の王が、半世紀以上に渡って語らずにいた事だ。

公にすれば、白銀の彼女がどうなるかは、火を見るよりも明らかである。

大覚が、何も発さない周防に視線をやった。

周防は面倒そうに、

「興味ねぇ」

それだけを返した。

相手が御前と呼ばれる日本の裏番長であっても、相変わらずの姿勢に、宗像はひやりとさせられる。

当の御前はさして気にした風はないが、それでもだ。

「赤の王よ」

「……!?」

宗像は咄嗟に背筋を伸ばした。

己が呼ばれた訳ではないが、遂に逆鱗に触れたのかと思ったのだ。

むしろ、己が呼ばれた方がずっとマシである。

周防は、視線を返す事で返事とした。

宗像が固唾を呑んで見守る中、大覚が口にしたのは、

「面倒をかけた。感謝する」

予想だにしない言葉だった。

何の話をしているのか全く見えないが、周防には伝わった様で、

「感謝されるいわれはねぇ。借りを返しただけだ」

「そうか……」

判ったのは、話の中心に社がいるという事だけだった。

大覚が気に掛け、周防に借りを作れる相手と言えば、彼女しかいない。

この件に関しては、後で吐かせるとして、宗像は話の軌道修正を図った。

「御前、石盤の力が六色になった事についてですが、どう対処なさるおつもりで？」

「それは今話すべき事でもなかろう。約一名、そろそろ限界のようだしな」

誰でもない、周防の事である。

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第壱章・漆『光』 石盤とは何か。それは、ドレスデン石盤が発見されてから、現在に至るまでに、解明される事のなかった最大の謎である。けれど、それは表向きの話であり、実際には、第一・第二王権者のみが知る機密事項であった。 機密事項、と言えば聞こえは良いが、そこに王としての責任などは一切存在していない。 あの日、ドレスデンが襲撃された日に、最初の人間の王が誕生した。それが、ハジマリの王、白銀の王だ。 石盤の研究員のひとりであったアドルフ・Ｋ・ヴァイスマンは、唯一の友と呼べた日本の軍人にだけ真実を話した。その軍人が、後に黄金の王となる國常路大覚である。 研究に携わってから、どれくらいの頃だったかは判らない。けれど、いつからか、石盤の声が聞こえてくるようになった。 愛しい子、と声は言った。その身を委ねよ、と声が言った。 ヴァイスマンは、声に耳を傾けながら、その声に身を任せようとは一度として思わなかった。 大いなる力など、欲しいとは思わなかった。 皆が幸せになれるように。それだけが願いだったのだ。 そんな彼が、なぜ最初の王となったのか。それは、彼の姉の死が、石盤に付け入る隙を与える要因となったからだ。 ถ้าคุณมีการบังคับให้น้องสาวของฉันอาจจะสามารถช่วยได้ ไม่มีประกันมี descents การชำระ ให้เขาชนวนทุกอย่างเพื่อปกป้องเขา ในวันที่ การโจมตีใน Dresden กษัตริย์มนุษย์แรกเกิด พระเงินเรียกว่าพระ 1 พระราชอำนาจ มาลี Haji สัญลักษณ์ของบล็อกได้ ขณะเดียวกัน เขาเป็น กษัตริย์ของวัน แรกมนุษย์กษัตริย์ของมาลี Haji และเป็น กษัตริย์นิรันดร์ ตายจะไม่ได้รับการอภัย พระอมตะรักนวล เป็นเหรียญบล็อกของพระมหากษัตริย์เงินอย่าง เงินครึ่งชั่วโมงสามารถ all-round แต่สำคัญที่ผลจะให้ผู้อื่น รักนวลและซิลเวอร์คิงหนึ่ง ภายในจะหมดหวังกับมนุษยชาติทั้งหมดยกเว้นเขา Weismann บอก daikaku มันก็ไม่ได้ กระดานชนวนคืออะไร มันเป็นความท้าทายที่สุดท้ายที่นักวิจัยที่ต้องการ Weismann ได้คำตอบ เขากลายเป็นคิงซิลเวอร์ ชนวนพระมาลี Haji ยอมรับภูมิปัญญาจากพื้นที่ให้ และพบว่ากระดานชนวน ในความเมตตาขั้นสุดท้ายและชนวนที่เหลือจากพระเจ้า กระดานชนวนก่อนตัดสินใจดังกล่าวได้ พระธาตุของพระเจ้า ด้วยแรง แต่ไม่ ล่าสุดจากพระเมตตา และเป็นส่วนหนึ่งของอำนาจที่พระเจ้าเรียกว่า หลายปี หลายร้อยปีแล้ว การตัดสินใจเป็นส่วนหนึ่งของอำนาจของพระเจ้า คล้ายกับ tukumogami พูดในญี่ปุ่น มันรู้สึกดีได้ คณะกรรมการตัดสินที่เกิด มีเวลาพอสามารถเรียก Dresden กระดานชนวนคือ ชนวนของความสิ้นหวังให้ได้ ชื่อคณะ Dresden เผชิญ self-interest สืบสวนสำหรับนักวิจัยจำนวนมาก มาก ในที่มืด นวลพบแสงหนึ่ง ทุกคนมองไปสู่อนาคต เป็นสุข Weismann รักในแสง กำลังไฟ ไม่ตอบสนองจึงต้องการแสง และในที่สุด มีโอกาสเกิด รักในแสง กำลังไฟ แสงลดลงเพื่อลดลงยอมรับว่าตัดสินใจ นวลแสงได้ 赦sanakatta สิ่งไป แสงจะออก แม้ทำไฟ และได้ร่วมกัน วันหนึ่ง อ่อนตัวเองที่เรียกว่าดับ ตัดสินใจที่มีความแข็งแกร่ง ปฏิเสธที่จะรีด ยังคงอยู่ภายในแยก 赦sanakatta จากแสง กระดานชนวนเป็นแสง และแสงตัดสีแดงสร้างใหม่และตัดออกเป็นแรงที่เกิดจากแสงถูกยกเลิก สีนวลสี 6 7 พระราชหมายเลข 7 อำนาจของสิ่งเกิดหายตลอดไป สุดท้ายเมตตาและชนวนที่เหลือจากพระเจ้าเป็นส่วนหนึ่งของอำนาจของพระเจ้า ในกระดานชนวนกับตัดสินใจ พระเงินเพียงหนึ่งรักพระเจ้า ในขณะที่เงินสิ่งตลอดไป ในความรักเงินและกระดานชนวน และเงิน ครึ่งศตวรรษมากกว่าคน ไม่มีการเปิดเผยความจริง นวลบอกพระจริงทอง พญาดึกสีฟ้าตกตะลึงไป ติดเหยื่อของโป๊กเกอร์ตัวเอง ฉันอิจฉาคิงแดงเช่นตอบกลับไปหาวเกี่ยวกับ บางทีมันก็เป็นไปไปป่าช้า เคยรำคาญเรียกสัมภาษณ์ส่วนตัว เขาบอกว่า ที่ราชินีเงิน ดูเหมือนว่า รูปลักษณ์ของเธอไม่โกลเด้นคิงยังแสดงให้เห็นถึงเหนื่อย เธอได้ตอนนี้แยก suo มีอยู่ยังมากับแอนนา"จงใจกล่าวว่า ล่อเข้าใจแม้ nisennenmondai""ใช่ ฉันรู้" รายงาน พระทอง แต่ครึ่งได้พูดมากกว่าอื่น ๆ อะไรเกิดขึ้นเธอเงินถ้าคุณสาธารณะ เห็นได้ชัดในไฟกว่า Daikakuji คืออะไร แต่ไม่ได้มอง 発sanai suo ยุ่ง suo"ฟังดูน่าสนใจ" มันเพิ่งกลับ หลังแมวเรียกว่าสถานะต่อต้านญี่ปุ่น ท่าแม้ตามปกติ Munakata ได้เย็นและบางส่วนของพวกเขา ของ pierced ไม่เช่นลม แต่ยัง เป็น"พระสีแดง「……!?」 Munakata จะขยายตรงค่า pshaw มันเป็นความคิดที่เรียกว่าแปลไม่สัมผัสสุดท้ายความโกรธ ค่อนข้าง เขาเรียกว่าคนได้ดีกว่าในการ Suo ถูกตอบกลับ ด้วยความสายตา กล่าวระหว่างนาฬิกาของพวกเขา daikakuji ลมหายใจ Munakata"สาเหตุปัญหาการ ขอขอบคุณคุณ" ไม่คาดคิดได้ ในมา suo มองทุกสิ่งคุณพูดถึง"ราบขอบคุณตี! ส่งคืนขอยืมเท่านั้น""ดังนั้น..." มันเป็นเพียงบริษัทของเรื่องที่เรียนรู้ ใส่ Daikakuji, suo ยืมเพื่อให้ฝ่ายตรงข้ามพูด แต่เธอไม่ได้ Munakata จะพยายามแก้ไขวงโคจรของเรื่อง พยายามที่จะก่อให้เกิดการอาเจียนหลังจากเรื่องนี้"ในการไปเกี่ยวกับสิ่งภายในพลังอิมพีเรียลมา 6 สี แต่คุณจัดการกับ 」"มันยังควรพูดตอนนี้ คนเดียว จำกัดเวลาดูเหมือน" Suo หนึ่งไม่ นั่นคือ